《茗圃》の名物料理 灌湯餃
2022/09/24
《茗圃》の名物料理に、ひとつのスープで3つの味が楽しめる「灌湯餃」がある。日本語では「スープ餃子」と訳している。
豚肉のスープが入った餃子の周りに「上湯」を張って蒸し上げたもの。餃子の中には、スープの他に海老や蟹、帆立などの海鮮もいっぱい詰まっていて、かなりボリュームがある。《茗圃》がオープンして一年目の五月連休にテレビ放映され、この「灌湯餃」を求めて、連日行列ができたのが懐かしい。
「灌湯餃」の召し上がり方は、まず周りのスープを味わう。その後に餃子を破ると餃子のなかの別のスープが混ざって味が変わる。最後に赤酢を加えると3つ目の味になる。名古屋名物に「ウナギのひつまぶし」というのがあるが、それに似ているところがご愛敬。「ひつまぶし』も最初はそのまま味わって、次に薬味を加えて混ぜて食べる。最後にお茶漬けにして3通りの味を楽しむわけだが、名古屋からは遠く離れた「香港」の「灌湯餃」が、同じような着想で作られているところが面白い。
「灌湯餃」の決め手は、何といってもスープの味。上質の「上湯」と、豚肉の煮凝りを用いた別のスープのコントラストがポイントだ。飲茶の専門店で、お金も手間もかかる「上湯」を摂っている店は少ないし、広東料理店でも、點心師がいない店では、スープを包み込んだ餃子を仕込めるかどうかが大問題。そういう意味では、「灌湯餃」のハードルは、けっこう高い。
中区栄のエリアに限らず名古屋全域を見渡してみても、こうしたユニークなスープを提供出来るレストランは存在しない。広東料理の出汁の基本「上湯」と手作り點心の技術が合わさった、《茗圃》ならではの逸品をお楽しみいただきたい。
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茗圃
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄2丁目12-22
電話番号 : 052-253-7418
栄のランチは本格的な飲茶
栄のディナーなら本場の広東料理
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