《茗圃》の名物料理　ジビエ料理

　食欲の秋などといわれますが、10月～11月にはジビエ料理が解禁になります。中国の書物を調べると、古くから鹿や猪、野ウサギなどを食べていたことが分かりますが、ごく最近まで、日本の中華料理店においては、ジビエ料理はあまり馴染がなかったように思います。フランス料理やイタリア料理の専門店では、グルメブームが到来して以降、さまざまなジビエ料理が紹介されてきましたが、中華料理店でジビエ料理をメニューに載せているところは、どこかあったのでしょうか？

　広東料理の名店『福臨門』では、冬になると、銀座店では、通常メニューとは別に季節のお勧め料理としてジビエ料理を提供していたことがありましたが、名古屋では扱っていたかどうか、記憶に残っていません。栄の中華レストランで、ジビエ料理を得意とする店は何店かありますが、かなりマニアックな店に限られるのではないかと思います。

　《茗圃》では、一昨年の冬に鹿肉の料理をコース・メニューに組み込んでみたところ非常に好評だったので、今年は思い切って「おもてなしコース」と「特撰コース」の２コースのメイン料理としてお出しすることにしました。ジビエというとゲテモノ的な感覚で敬遠される方もおられるかも知れませんが、是非一度お試しください。それでも、どうしても気が進まないという方には、牛肉の料理と入れ替えさせていただくこともできます。

　写真の料理は「鹿肉と香茸の炒め」です。独特の香りが魅力的な「香茸」と「鹿肉」の相性は抜群ですが、「香茸」の季節はとても短く、コース・メニューに出来ないのが残念ですが、季節限定の日替わりお勧めメニューとしてご賞味いただけます。